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高価な鍋は不要!家にあるものであったかいエコな保温料理を楽しむ!

2018/03/07

寒い季節には、体の芯まで温まるようなほかほかの煮込み料理が食べたくなりますね。煮込み料理がおいしくできる「シャトルシェフ」などの便利な保温鍋の人気が高まっています。しかし、高価な鍋を買わなくても、知恵を使って、エコでおいしい保温料理を作ることができます。その秘密を紹介しましょう。

1 市販の保温鍋のしくみを理解しよう!

1 市販の保温鍋のしくみを理解しよう!

市販の保温鍋は、材料を入れて短時間火にかけた鍋を、丸ごと保温容器に入れ、余熱でじっくり加熱して煮込み料理ができる調理器具です。保温容器が、ステンレス製の魔法びんのようになっているので、真空の層ができ、内部の温度を一定に長時間保つことが可能です。まるで弱火でコトコト煮込んだような味わいになるのです。また、煮くずれすることもなく、素材そのものの風味やうまみを生かすことができるというのも、保温鍋調理のメリットです。

保温鍋による調理では、実際に火を使う時間は短時間なので、ガス代の節約にもつながります。また、保温鍋をセットしてしまえば、キッチンにいる必要もないので、別の家事をしたり、仕事や勉強に集中したり、外へ出かけたりすることもできるので、時間を有効に使うことができます。

2 保温鍋を買わなくても、自宅にあるもので代用できる!

2 保温鍋を買わなくても、自宅にあるもので代用できる!

保温鍋の購入を悩んでいる人はいませんか。欲しい気持ちはあっても、高い価格や、狭いキッチンの収納を考えると、なかなか手が出ないと思っている人も多いのではないでしょうか。

インターネットで調べていたら、保温鍋と同じ効果がある「鍋帽子」というものを見つけました。イギリス人が紅茶を飲むときに紅茶が冷めないようにティーポットにかぶせるティーコージーのように、手持ちのお鍋にかぶせる帽子のような形をしています。鍋帽子の中には、ふわふわの詰め物が入っていて、鍋の下に敷くものも、座布団のように厚みがあるので、保温鍋と同様の保温効果が期待できるようです。

このようなアイディアを見ていたら、家にあるもので、鍋帽子と同じような効果を期待できるのではないかとひらめきました。タンスの中にしまったままになっていた古い「MA1ジャケット(中綿が入ったミリタリー風ジャンバー)」が使えるのではないかと思ったのです。中綿が入っている冬の防寒着ですから、きっと高い保温効果が期待できそうです。

3 早速、代用保温カバーを使って、おでんに挑戦!

3 早速、代用保温カバーを使って、おでんに挑戦!

早速、この代用保温カバーを使って、おでんを作ってみました。まずは、大根の下ゆでをします。輪切りにした大根とかぶるくらいの水を鍋に入れ、沸騰5分で火を止めます。鍋を新聞紙で包み、さらにバスタオルで包んでから、座布団の上に乗せ、さらにジャケットと冬用の膝掛けをかぶせて、台所のテーブルの上に置いておきました。

1時間経って、ジャケットをめくってお鍋を触ってみましたが、かなり熱いままです。2時間後、大根に竹串を刺してみると、すーっと通るほど柔らかくなっていました。

柔らかくなった大根のゆで汁を捨て、おでんの種とだし汁、調味料を加え、再び5分ほど沸騰させます。その後、先ほどと同じような状態で、さらに1時間ほど保温状態を保ちました。食事の前に、再度加熱して、食べてみましたが、大根によく味がしみて、家族にも好評でした。

4 代用保温カバーでおいしく作れるレシピ

4 代用保温カバーでおいしく作れるレシピ

この代用保温カバーを使えば、おでんのほかにも、いろいろなお料理が作れます。基本は、材料にかぶるくらいの水(だし汁)と調味料を入れて煮立て、5分ほど沸騰させてから、保温をすることです。時間があれば、沸騰時間を10分くらいに長くすれば、保温時間が短めでも、しっかり火が通ります。

*肉じゃが
じゃがいも、にんじん、たまねぎ、薄切りの牛肉を鍋に入れ、だし汁と調味料を加えて、5分沸騰させます。その後、1時間保温すれば、じゃがいもも十分柔らかくなり、味がよくしみたおいしい肉じゃがができあがりです。

*豚の角煮
豚ばら肉の塊を、適当な大きさに切り、油を敷いたフライパンに入れ、表面を焼きます。鍋に、豚ばら肉、水、しょうが、ねぎ、調味料を入れて、10分沸騰させ、その後、2〜3時間保温します。柔らかい豚の角煮が完成します。ゆで卵や下ゆでした大根を加えてもいいですね。

*シチュー・カレー
肉、たまねぎ、じゃがいも、にんじんを、油で炒めて、分量の水を入れて、火にかけます。沸騰5分で火を止め、アクを取り除き、2時間保温します。その後、カレーやシチューのルーを加えて、5分ほど加熱すれば、出来上がりです。

5 保温料理を上手に活用するコツ

5 保温料理を上手に活用するコツ

保温料理は、材料を切ったり、調味料を用意したりする手間はかかりますが、お鍋に入れてしまえば、あとは放っておくだけなので、忙しくても、お惣菜やレトルト食品は使いたくないというときに、ぜひ取り入れたい調理法です。

手際のいい人なら、朝食や昼食の後始末や食器洗いをしながら、お鍋をセットしてしまえば、あとは食べる前に、温めなおして仕上げをすればいいだけなので、大幅な時短になります。朝食用には、夜のうちに下ごしらえをしておけば、朝食用に具だくさんのスープなどが楽しめます。本来、煮込み料理は、時間がかかるものなので、手間をかけた料理という印象があり、家族にも喜ばれますよ。

火が通りにくい硬い野菜、厚みのある肉を料理する場合は、加熱時間や保温時間を長めに調節してみましょう。また、保温性の高い土鍋や、発泡スチロールの箱、銀色の保温シートなどを利用すると、さらに、長時間、保温状態を保つことができるので、より効果的です。

保温料理は、寒い冬だけでなく、熱くて長時間火を使いたくない夏場の料理にも、便利です。そうめんやそばをゆでるときに利用することができます。しかし、肉じゃがなどは、保温したまま長時間置いておくと、気温の高い夏場は、腐敗しやすくなりますので、注意が必要です。

 

なるべくモノを増やしたくないキッチンに、代用品を使った保温カバーは、ぴったりです。ハンドメイドが得意な人なら、古着を利用して、手作りの保温カバーを作ってみるのもいいですね。賢く知恵を使って、エコで安全な保温料理を楽しみましょう。